婚約者が不貞行為をしていた女性の相談

執筆者:山崎 孝(公認心理師・ブリーフセラピスト・家族相談士)

気分転換ではありませんが、たまにネットの掲示板を見ます。「なるほど!」と思わされる考えに出会うことがあるからです。

先日読んだのは以下の相談です。

婚約者の不貞行為が発覚した女性の相談です。別れるべきか、彼の謝罪を受け入れてやり直すか。決められなくて掲示板で相談したという内容です。

相談者のショックは言葉にするのも困難でしょう。親御さんのショックも相当なものだと思います。少なくとも近しい人には結婚を報告していたでしょう。考えれば考えるほど痛みが生々しく想像されて言葉が出てきません。

婚約者が示した反省と行動

婚約者が反省と誠意を示す行動として選んだのは、『GPS、念書、SNSアカウント削除、等々』でした。このような行動を選ぶ例は少なくありません。

パートナーの不倫・浮気は、自分の存在を脅かされるトラウマ体験に匹敵します。これまで当たり前だったこと(人は概ね信じられる、世の中は概ね安心)が、180度ひっくり返される体験です。

婚約者が何より優先すべきだったのは、相談者にとって何を意味するかの理解と、理解を踏まえての謝罪だったと思います。GPS云々はその次のことです。

結局、相談者は別れを決断されたようです。その決断は多分、正しいと思います。

残念だと思うのは、婚約者が修復のために本当に必要なことがわかっていたら、違った結果になっていたかもしれないことです。また、相談者が別れを勧めるコメントに大きく影響を受けていると感じられたことです。

そのようなときは手前味噌ですが、トレーニングを受けたカウンセラーなどに相談するのをおすすめしたいと思います。

以下のページに不倫・浮気のカウンセリングについて書いています。