夫婦関係の問題・修復の相談

夫婦・カップルのカウンセリング

「危機」とは、「危険」と「機会」です。夫婦・カップルの「危機」とは、夫婦・家族関係を壊してしまう「危険」でもあり、乗り越えると夫婦・家族関係が発展・成長する「機会」でもあります。

夫婦・カップル不和

話し合おうと試みても噛み合わない。しばしばケンカに発展する。イヤな気持ちになるだけなら話し合いをしない方がマシ。このままの生活が続いていくのだろうか。この結婚生活に意味はあるのだろうか。

私たちは誰でも、問題が起きると解決しようと試みます。しかし、その試みが問題を維持させたり、かえって問題を拡大させてしまうことがあります。この悪循環をくり返して、当事者同士ではどうにもできなくなり、カウンセラーを訪ねるのが多いケースです。

悪循環をくり返していると、二人でやっていく自信が損なわれてきます。関係の改善・修復には、二人でやっていけるという自信の回復が必要です。

夫婦・カップルとは、異なる文化や価値観を持った二人が、一緒に新しい文化・価値観を創っていく場所とも言えます。異なるものを融合して新しいものを創るには柔軟さが必要です。お互いが心に描く絵を伝えあって一致に向かうには、良好なコミュニケーションが必要です。

自信、柔軟性、コミュニケーションの3つの回復を通じて夫婦・カップルの問題解決・関係修復をサポートします。

セックスレス

セックスは自分の存在をパートナーに認められている実感でもあります。セックスレスによって、女性として男性として魅力がない、愛される価値がないと、プライドがずたずたに傷つくこともあります。セックスは日本でタブー視されている面があります。話し合いを持ちにくい話題でもあります。

セックスレスになる原因は様々です。男性が原因となり得るのは独りよがりのセックス。女性が受け入れ態勢になってないのに強引に挿入する。女性は痛いだけです。拒否できればいいのですが、毎回拒否するのは申し訳ないという気持ちになって、ガマンして受け入れます。しかし、痛いだけです。

そのようなことが続くと、「セックス=苦痛」と条件づけられることがあります。身体に触れられるだけでビクッとなります。条件反射で理屈ではありません。セックスの話をするだけで泣き出す女性もいらっしゃいます。

小さな不満の積み重ねも原因になります。例えば、きっちり片づけしたい人と、少々散らかっていても気にならない人のカップル。パートナーの服がいつも脱ぎっぱなしで放置されているが、いつも小言を言いたくないので自分で片づける。そんな不満の積み重ねがセックスレスにつながることもあります。

毎日がとても忙しくて、時間ができたら少しでもゆっくりしたい。そんな状態では性欲も起こりにくいでしょう。働く女性に見られることが多いです。

セックスレスに悩んでいる人は、パートナーに拒否され続けています。解決への試みが報われない体験、気持ちが届かない無力感を重ねています。夫婦・カップルの情緒的な絆の回復が必要となります。

身体的な機能不全によるものは、以上の限りではありません。

浮気・不倫

浮気・不倫された側は大変傷つきます。その傷つきは単なる傷つきではなく、健全な自尊心が損なわれ、女性(男性)としての価値、人としての価値さえ信じられなくなることがあります。もちろん、パートナーを信じられなくなります。

自分自身に対する信頼回復、パートナーへの信頼回復は困難な過程です。その過程は、浮気・不倫をした側にも困難です。別れを選択せざるを得ないケースもあります。

DV・モラハラ、離婚、他

DV・モラルハラスメント

「DV・モラハラは治らない。別れるしかない」と断言する心理士は少なくありません。それほど困難な問題です。加害者が自ら改善に取り組むケースもありますが、必ず改善すると断言できません。

DVが起きている場合、お二人でのカウンセリングは行いません。個人でお越し下さい。お二人でのカウンセリングは2回目以降からとなります。また、オンラインカウンセリングは行いません。カウンセリングルームまでお越し下さい。

離婚

改善の努力が実を結ばないとき、離婚が現実的な選択肢となります。しかし、離婚は簡単なものではありません。離婚に伴う精神的な苦痛、経済的な苦痛、子どもへの影響、周囲の目など、別れたいけど別れられない葛藤に陥ることが大半です。

プレマリッジ(結婚前)カウンセリング

結婚前(プレマリッジ)カウンセリングとは、結婚を控えた、または結婚を考えているカップルのカウンセリングです。日本では一般的ではありませんが、離婚が多いアメリカでは一般的なようです。

結婚前に気にならなかった小さなことが、一緒の生活が始まると気になって仕方がないということがあります。何となく感じていた違和感が、見逃せない大きさになることがあります。

結婚前(プレマリッジ)カウンセリングでは、そのようなことを事前に解決しておくというより、そのようなことが起きても二人で解決できる関係を作ることに重点を置きます。そのカギは、やはりコミュニケーションです。

特に女性にとっては、仕事と結婚の両立がむずかしい時代のようです。結婚紹介所のような本気の婚活を支援するサービスの会員は、男性より女性の方が多いそうです。実際に結婚紹介所の経営者から聞いた話なので間違いないでしょう。その経営者によると、婚活成功のカギは「自信」とのことでした。

不妊治療は身体的にも精神的にも大きな負担がかかります。夫がそのつらさを理解してサポートすれば、夫婦の絆を深める機会になるでしょう。逆に夫が無関心だったりすると、つらさや痛みは恨み記憶となって長期間、夫婦の関係に悪影響を与えることがあります。

絶対数は少ないですが、LGBTカップルの相談を受けるようになりました。社会の認知度が上がったからだと思います。サポートする側としては、男女のカップルと同じように接しています。

関係悪化のきっかけ:コミュニケーションの悪化

問題を訴える夫婦・カップルの多くに見られるのがコミュニケーション不全です。話し合いをすれば言い争い。お互いが納得できる着地点にたどり着けません。

健全で良好な夫婦・カップル関係とは、対立がないことではありません。対立が起きても、お互いが受け入れられる着地点にたどり着ける関係だと思います。その関係を築くのは、健全なコミュニケーションです。

夫婦・カップルには血のつながりがありません。それぞれ別の家庭で育ち、その家庭の文化や価値観を持っています。夫婦になるとは、新しい家庭の文化や価値観を創ることでもあります。それを創るのは健全なコミュニケーションです。

コミュニケーションとは

会話の量が豊富ならコミュニケーションが良いかというと、そうではなさそうです。たわいもない話は盛り上がるけれど、大切な話、デリケートな話ができないのであれば、コミュニケーションが良いとは言えないでしょう。

そもそもコミュニケーションとは何なのでしょう。会話とはコミュニケーションはどう違うのでしょう。英単語の意味を調べると、しっくりくる表現が見つかりました。

カンバセーション(conversation)の意味

  • 会話、話し合い、対談、雑談、座談、交際、社交

“conversation”の検索結果(1548 件):英辞郎 on the WEB:スペースアルク

コミュニケーション(communicaiton)の意味

  • 〔情報の〕やりとり、連絡、伝達
  • 〔伝達される〕情報、メッセージ、手紙
  • 〔お互いの〕共感、感情的つながり、ラポール

“communication”の検索結果(2783 件):英辞郎 on the WEB:スペースアルク

会話は情報のやり取り。コミュニケーションにはメッセージや共感など、情緒的な要素がありますね。まとめると以下のように表現できると思います。

会話(カンバセーション)

言語や非言語(仕草や声の抑揚など)を用いて情報をやりとりすること。

カンバセーション

コミュニケーション

言語や非言語を用いて、お互いの心に描いた絵を一致させること。

コミュニケーション

心に描いた絵には「状況」や「出来事」などの情報に加えて、「思考」や「感情」も含まれます。コミュニケーションにおいて重要なのは、「思考」や「感情」であることは言うまでもありません。「思考」や「感情」への無理解がすれ違いに発展します。

恋愛時代は、パートナーを理解しようと努め、自分を理解してもらおうと努めていたはずです。パートナーへの共感や感謝の気持ちを持っていたはずです。

時が経つにつれて、パートナーの心遣いや行動が「あたりまえ」になり、「ボタンの掛け違い」に発展するのでしょう。

男性のコミュニケーションはデジタル(情報)。情報処理と解決志向。女性のコミュニケーションはアナログ(情緒)。共感を大切にする。行間を読む(察する)能力に優れている。よくこのように言われます。そのような傾向は確かにありますが、男女逆のパターンもしばしば見られます。

共感と同感

どちらかというと、女性より男性の方が共感が苦手です。「共感なんてできません」という男性(女性の場合もありますが)の言葉を聞くと、共感を同感と同じ意味で認識していることが多いです。

「共感」を辞書で引くと、その誤解はやむを得ないと感じます。

きょう かん 【共感】
(名)スル
①他人の考え・行動に、全くそのとおりだと感ずること。同感。「━を覚える」「彼の人生観に━する」
②以下省略
(iPhoneアプリ『スーパー大辞林 3.0』 三省堂より)

定義に「同感」とあります。同じ意味と思っても仕方がありません。

意味の違いをざっくり説明すると、同感は「同じように考える・感じること」、共感は「相手の立場なら、そう考える・感じるだろうと感じること」です。共感は相手と同じ考え・感じを持たなくても成立します。

カウンセラーに求められる姿勢の一つに「共感的理解」があります。「相手がそう考える・感じることを理解する」という意味になります。個人的には理解に重きを置いています。

共感が苦手な人には、感じるより理解に重点を置くことをお勧めします。同じように感じる必要はありません。また、共感を求める傾向が強い人には、同感と混同しないことをお勧めします。

コミュニケーションの悪循環

夫婦・カップルにおけるコミュニケーションの悪循環を考えてみたいと思います。以下の設定で話を進めます。

  • 妻の不満:話を聞かない夫
  • 夫の不満:すぐ感情的になる妻

お互い、相手の不満に気づいています。しかし、お互い、相手が自分にそうさせているのであって、本当の自分は違うと思っています。

シーン1

  1. 昼間にイヤことがあった妻は、夫が帰宅してすぐに話し始めました。
  2. 話の途中で要点が見えた夫は、的確な対応策を口にして話を切り上げようとしました。
  3. 途中で切り上げられた妻は、「ちゃんと最後まで聞いてよ!」と不満を口にしました。
  4. 夫は、「だから、○○すれば済むことやろ」と(うんざりしながら)答えました。
コミュニケーションの悪循環

妻の感情的な言葉は、夫のうんざりした気持ちという「結果」を生む「原因」となりました。夫のうんざりした気持ちの表明は、妻がさらに感情的になるという「結果」を生む「原因」となります。

シーン2

  1. 夫の態度に妻は、「いつも、そうや!!」と、さらに感情的になりました。
  2. (また、いつものパターン・・・)と思った夫は、思わずため息をつきました。
コミュニケーションの悪循環

さらに感情的になった妻の態度は、夫が会話をあきらめる「結果」をつくる「原因」となりました。夫の態度は、妻がますます感情的になる「結果」を生む「原因」となります。

シーン3

  1. 夫のため息を聞いた妻は、「やっぱりあんたは最低や!!」と感情を爆発させました。
  2. いたたまれなくなった夫は、ここで終わらせようと黙ってしまいました。
コミュニケーションの悪循環

妻の感情の爆発は、夫が黙り込む「結果」を生む「原因」となりました。夫が黙り込むことによってこの場は終わりますが、お互いイヤな感情を抱えることになります。この積み重ねが夫婦仲を悪化させていきます。

悪循環から好循環を目指す

お互いの言動は、相手の言動を生む「原因」でもあり、相手の言動によって生まれた「結果」でもあります。「原因」と「結果」がぐるぐる回る悪循環に陥ってます。問題解決の試みが問題を維持・悪化させている例です。

夫婦・カップルシステムの悪循環を好循環に変えることを目指します。新しい(好ましい)循環を起こすにはお互いがどうするか?を考え、実行することが、改善に向かう道になります。

関係悪化のきっかけ:家族の構造の変化

家族の構造とは、家族メンバーの役割や関係です。サブシステム・世代間境界・決定という3つのキーワードがあります。

家族の中の小さな単位をサブシステム(下位システム)といいます。夫婦(両親)サブシステム、祖父母サブシステム、兄妹サブシステムと言えばイメージしやすいと思います。

夫婦に子どもができると、夫婦サブシステムに両親サブシステムの役割が加わります。子どもが乳幼児の時期には、両親の役割が大きくなります。子どもが成長するにつれて、夫婦の役割が戻ってきます。変化を求められるのに変化できないとき、危機が起こりやすくなります。

親子の間には適度な境界が必要です。子が親に秘密を持つのは自立への過程です。子への過干渉は子の(親にとっての)問題行動を引き起こすことがあります。結婚した子の家への実親の訪問頻度が高すぎるという不満は、夫婦カウンセリングでしばしば見られます。

決定とは、何かを決めるとき、誰が決めるのか、どのように決めるのかなど、家族・夫婦の決定のあり方です。夫婦で決めるべきことが、夫と姑で決めらるなどすると、決定がどのようになされているかに着目します。

関係悪化のきっかけ:ライフステージの変化

発達心理学者のエリクソンは個人の発達過程を8つの段階に分けました。また、それぞれの段階でクリアしなければならない課題があるとしました。よく知られているのは、青年期の課題であるアイデンティティ(自我同一性)の獲得です。

個人と同様に、夫婦・カップルにも発達過程があります。それぞれの段階でクリアしなければならない課題があります。

参考:家族ライフサイクルと夫婦の危機

結婚すると夫と妻という役割ができます。パートナーの家族との関わりが発生します。友人関係のあり方を変える必要があるかもしれません。子どもができると親の役割が生じます。子どもの成長に伴い親に求められるものが変わります。親が年老いると新たな役割ができるかもしれません。

このように、ライフステージが変わると家族メンバーに変化が求められます。夫婦・カップルの一方が、または双方が変化できないとき、変化しようとしないときに、危機が起こるきっかけとなります。

関係悪化のきっかけ:その他

事故や不妊治療など、一部の夫婦・カップルに起こることもあります。ライフステージの変化と同様に、一方または双方が変化に対応できないとき、危機が起こりやすくなります。

夫婦・カップルの危機の4段階

軽度の危機から重度の危機に至る段階を紹介します。このような過程を経て、時には取り返しのつかない結果になることもあります。

第1段階:行動の批判

「遅かったね」「ちゃんと聞いている?」のように、パートナーの行動をとがめる段階。ここで意思の疎通を図る営みが行われるのは良いコミュニケーション。

第2段階:人格の批判

行動の批判から人格の批判へ。「また遅れた」「いつも聞いてない」のように「また」「いつも」とレッテルを貼るパターンと「相手の気持ちを考えられない人」のように人格を決めつけるような言い方をするパターンの2つがある。

第3段階:脅し・家族や出身の批判

「このままでは別れるしかない」のように関係が壊れるという脅迫のパターンと「お母さんそっくり」のように家族の悪口を言うパターンの2つ。

第4段階:暴力

肉体的・精神的暴力が振るわれる。

家族システム論に基づくカウンセリング

当機関では、家族システム論に基づくカウンセリングを行っています。システムズアプローチとも言われます。特徴は人間関係をシステムとしてとらえることです。

通常のカウンセリングでは、本人が来談しなければ支援することができません。システムズアプローチでは、本人が来談しなくても援助が可能です。「システムの一部はシステム全体に影響を与える。また、全体は一部に影響を与える」という考えを前提にした支援を行うからです。

不登校の子どもがいて、カウンセラーはその子に会うことができないとします。システムズアプローチでは、親(システムの一部)に有効な支援ができれば、家族(システム全体)に良い影響を与えることができ、その結果、子ども(システムの一部)に良い影響を及ぼすことができます。

同様に、夫婦・カップルが2人で来談できなくても、システムズアプローチでは支援が可能です。ただし、2人での来談が可能であれば、できるだけ2人で来ていただきたいことを付け加えておきます。

夫婦・カップルカウンセリングのご案内

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