執筆者:山崎 孝(公認心理師・ブリーフセラピスト・家族相談士)
夫婦・カップルのカウンセリング
夫婦・カップルの悩み・問題の解決を専門のカウンセラーがサポートします。
2人にとっての解決とはどのような状態なのか、そこへ到達するにはどのように考え、どのように行動すれば良いのかを一緒に考えていきます。
ただ話を聴くだけではなく、専門家の立場から色々な角度からご提案させていただきます。もちろん、ご希望があれば、お話をじっくり伺うことも可能です。
主な相談内容コミュニケーション、不倫・浮気、セックスレス、性格の不一致、等々です。対面またはオンラインにて行っています。
2つのアプローチでサポートします。
1つは、家族・友人・職場など、周囲の人との関わり方を見直し、より良い関係の構築をサポートします(家族療法・ブリーフセラピー)。もう1つは、個人の考え方や行動パターンを見直し、より良い関係を築けるようにサポートします(認知行動療法)。
2人でも1人でもサポート可能です。夫婦カウンセリングでは、個人カウンセリングと異なる関わり方が求められます。大阪府の北摂地域では、当カウンセリングルームが最初の選択肢になると思います。
カウンセリングルームは江坂駅(大阪メトロ御堂筋線)より徒歩6分です。
カウンセリングについて
料金・その他
個人 | 60分:8,000円 90分:12,000円 |
夫婦 | 90分:12,000円 |
お支払い方法 | 現金・クレジットカード・電子マネー |
備考 | 税込価格、延長料金等ナシ、面接報告書は有料にて ※2025年3月1日より価格改定します |
カウンセリングの流れ
お申し込みから終結・フォローアップまでの流れについて説明しています。完全予約制で対面とオンラインの両方に対応しています。事前の手続きをオンラインで行うことにより、面接時間はカウンセリングに集中できるようにしています。
主な相談内容
コミュニケーションの悩み
夫婦とは、異なる文化で育ち、異なる価値観を持つ二人が、一緒に新しい国を築き上げていくようなものです。そのため、お互いの気持ちがうまく伝わらなかったり、話がすれ違ったりするのも当然のことです。
大切なのは、問題を全く起こさないことではなく、問題が起きた時に、お互いが納得できる解決策を見つけられるようなコミュニケーションを取ることです。
良いコミュニケーションは、夫婦関係を育むための土台のようなものです。土台がしっかりしていれば、問題は二人の関係をさらに深めるチャンスになります。しかし、土台が不安定だと、些細な問題が大きな危機に発展してしまうこともあります。
話し合いがいつも喧嘩になってしまう、話し合っても無駄だと感じて不満を溜め込んでしまう、相手への関心が薄れてしまう、不信感が募ってしまう…
このようなことが繰り返されているとしたら、それは夫婦関係の危機のサインかもしれません。もちろん、常に相手と同じように考えたり、感じたりすることは不可能です。相手にそれを求めるのも酷な話です。
しかし、相手の考え方や感じ方を理解しようと努力することはできます。そして、その姿勢を持つことが、良好な夫婦関係を築く上で非常に大切です。
カウンセラーは、夫婦間で繰り返される問題のパターンを明確にし、それを改善するためのお手伝いをします。夫婦や家族の関係を育む土台となるコミュニケーションを、より良いものにするお手伝いをします。
詳細ページ:コミュニケーションの悩み
不倫からの再構築
不倫から夫婦関係を再構築する道のりは、多くの困難を伴います。
不倫によって深く傷ついた側は、悲しみ、怒り、不安など、様々な感情に押しつぶされそうになります。一方、傷つけた側は、パートナーの苦しみを受け止めながら、関係修復に向けて努力しなければなりません。
しかし、お互いの気持ちや状況の捉え方が違うため、すれ違いが生じやすく、信頼関係を取り戻すのが難しくなります。
再構築を始めるには、まず心の傷を癒すことが大切です。
傷ついた側は、不倫の記憶がフラッシュバックしたり、将来への不安に悩まされたりします。
心の傷が癒えないまま再構築を始めても、うまくいきません。傷つけた側は、自分の行動が相手にどれほどの苦痛を与えたかを深く理解し、パートナーに寄り添う努力を続けなければなりません。
再構築の過程では、感情的な衝突が起こることも少なくありません。しかし、この衝突を乗り越えることで、お互いの理解を深め、より強い絆を築くことができます。感情的な衝突によって関係が悪化しないよう、カウンセリングを受けるのも有効な手段です。
また、不倫の原因を分析し、夫婦関係や個人の問題点を見つめ直すことで、再発を防ぐことができます。不倫からの再構築は、決して簡単な道のりではありません。それでも、多くの夫婦が困難を乗り越え、再構築に成功しています。
詳細ページ:不倫からの再構築
セックスレスの悩み
セックスレスは、主に3つの要因が絡み合って起こります。
まず、身体的な要因としては、ホルモンバランスの乱れや疲労、持病などが考えられます。次に、精神的な要因としては、うつ病やストレス、自信の喪失、過去のトラウマなどが挙げられます。
さらに、夫婦関係も大きく影響します。コミュニケーション不足や感情的なすれ違い、信頼関係の欠如などがセックスレスに繋がることがあります。
セックスレスは多くの夫婦にとって悩ましい問題ですが、デリケートな話題であるがゆえに、なかなか相談できず、適切な解決に至らないケースも多いです。解決のために話し合おうとしても、相手にプレッシャーを与えてしまい、逆効果になることもあります。
大切なのは、セックスレスは単なる性生活の問題ではなく、夫婦関係全体の健康状態を表すサインであると捉えることです。
カウンセリングでは、性生活だけでなく、心身の健康状態や夫婦間のコミュニケーション改善にも目を向けます。カウンセラーは、表面的な問題の奥に隠れている根本的な原因を探り、夫婦関係全体の改善をサポートすることで、セックスレスの解決を目指します。
このように、セックスレスは多角的な視点からアプローチすることで、根本的な解決へと繋がる可能性があります。
詳細ページ:セックスレスの悩み
結婚前の悩み
結婚前に感じる違和感や不安は、結婚後に大きな問題に発展する可能性があります。
結婚前カウンセリングでは、お互いの価値観や期待を整理し、コミュニケーションスキルを高めることで、将来起こりうる問題に備えられます。
例えば、金銭感覚、家族計画、過去の心の傷など、結婚生活において重要なテーマを話し合い、理解を深められます。
性格の不一致が原因で離婚する夫婦は少なくありません。
束縛、コミュニケーション不足、感情の起伏、金銭トラブルなど… 結婚前に感じていた違和感を放置すると、後々深刻な問題になることがあります。
共働き世帯では、仕事と家事の両立や子育てのストレスが、夫婦間の衝突に繋がることもあります。
カウンセリングでは、話しづらいテーマも、第三者の視点から客観的なアドバイスを受け、納得できる解決策を見つけるお手伝いをします。
結婚前カウンセリングは、アメリカでは離婚予防として普及しています。日本でも、結婚前や結婚初期にカウンセリングを受けることで、夫婦関係を改善し、問題を未然に防ぐ効果が期待されています。
詳細ページ:結婚前の悩み
離婚の悩み
離婚カウンセリングは、離婚するか夫婦関係を修復するかで悩んでいる方を対象に、心の整理や話し合いのサポートをしています。
離婚は、子どものこと、経済的な問題、将来への不安など、様々な葛藤を伴う決断です。話し合いがうまくいかない、離婚を迫られている、決断に迷っている…そんな方々に、安心して悩みを打ち明け、感情を整理できる場を提供します。
必要に応じて、弁護士事務所の紹介も可能です。
離婚は、夫婦関係だけでなく、これからの人生に関わる重大な選択です。カウンセリングを通して、あなたが安心して前に進めるようサポートします。
詳細ページ:離婚の悩み
モラルハラスメント
モラハラとは、精神的な暴力で相手を支配し傷つける行為です。人格否定、行動監視、無視、冷たい態度などで、相手を精神的に追い詰め、孤立させます。
夫婦間で多く、被害者は妻が多いですが、夫が被害者となるケースも増えています。
モラハラと夫婦喧嘩の違いは、加害者に自覚や反省がなく、執拗に繰り返される点です。
被害者は責任感が強く、自責感に苛まれ、逃げる選択肢すら思いつかないことがあります。加害者は、他者を傷つけることで心の葛藤を解消しようとし、外面が良い場合も多いです。
カウンセリングでは、被害者が心身ともに回復し、納得のいく決断を下せるよう支援します。
加害者が行動を改めたいと強く願う場合は、サポートも行います。ただし、加害者の変化には慎重な見極めが必要です。モラハラのカウンセリングは、被害者の安全を最優先し、原則として夫婦一緒にカウンセリングを行いません。
まずは個別カウンセリングで心の安定を図り、モラハラから抜け出し、主体的に生きられるよう支援します。
詳細ページ:モラルハラスメント
家族ライフサイクルと夫婦の危機
家族ライフサイクルとは、家族が発展し、成長していく過程を7つの段階に分けて考えるという考え方です。それぞれの段階には、乗り越えるべき課題があり、それを達成することで、次の段階へとスムーズに移行し、より良い家族関係を築くことができます。
しかし、段階が移り変わる時期は、家族の関係が不安定になりやすく、今まで隠れていた問題が表面化する可能性があります。
各段階と課題は以下の通りです。
- 独身期:経済的・精神的な自立
- 新婚期:夫婦の信頼関係構築と新しい家庭文化の形成
- 乳幼児期:育児と夫婦の絆維持
- 学童期:地域や学校との関係構築
- 思春期:子どもの自立支援と夫婦協力
- 子どもの巣立ち期:喪失感の受容と夫婦関係の再構築
- 老年期:喪失や老化の受容、新たな人生への準備
各段階には、夫婦が変化に対応できない際に生じる危機も潜んでいます。しかし、良好なコミュニケーションがあれば、危機を乗り越え、家族の成長に繋げることが可能となります。
カウンセリングでは、家族がライフサイクルの各段階をスムーズに、そして前向きに進んでいけるようサポートを提供しています。
詳細ページ:家族ライフサイクルと夫婦の危機
実家に関する悩み
実家との関係で起こる問題は、家族間の境界線が曖昧なことが原因となるケースが多いです。特に、嫁姑問題や親の過干渉は、夫婦関係に悪影響を及ぼす可能性があります。
結婚後、親子関係には新たな境界線が必要となりますが、親が子離れできなかったり、子が親に依存していたりすると、境界線が曖昧になりがちです。
例えば、二世帯住宅で同居する場合、親が夫婦の決定に口出しをして、関係が悪化することもあります。また、過干渉が続くと、夫婦間に「三角関係」のような状態が生じ、子どもに精神的な負担がかかることも。
介護や子育てに関する意見の食い違いや、パートナーと親の不仲も、夫婦問題の引き金になりやすいので注意が必要です。
ライフステージの変化、特に子どもの誕生や介護開始時は、実家との関係を見直す良い機会です。
夫婦としての主体性を保ちながら、実家と適切な距離感を築くことが大切です。そのためには、結婚前に実家との関係についてよく話し合ったり、必要に応じて専門家のサポートを受けたりするのも有効です。
詳細ページ:実家に関する悩み
大人の発達障害・グレーゾーンのパートナー
発達障害やグレーゾーンのパートナーとの生活では、特性の違いから夫婦問題が生じることがあります。
例えば、自閉スペクトラム症(ASD)の人は、コミュニケーションや社会性に難しさがあり、感覚過敏があることも。注意欠如・多動性症(ADHD)の人は、不注意や衝動性が強く、落ち着きがない傾向があります。
これらの特性が、夫婦の誤解や衝突に繋がることも少なくありません。
ASDの人は、相手の気持ちを汲み取ったり、自分のこだわりを柔軟に調整したりすることが難しい場合があります。ADHDの人は、約束を忘れがちだったり、衝動的な言動でパートナーを困らせてしまったりする可能性があります。
周囲の理解を得にくいグレーゾーンの方も、ストレスを抱えがちです。
しかし、発達障害の方には、集中力や創造力など優れた面がたくさん見られるケースもあります。
カウンセリングでは、特性に合わせた支援や、離婚を含む様々な選択肢を検討できます。
詳細ページ:大人の発達障害・グレーゾーンのパートナー
カサンドラ症候群
カサンドラ症候群とは、発達障害のパートナーを持つ人が感じる心理的な苦痛です。コミュニケーションのむずかしさや共感の欠如、周囲の無理解による孤立感などが特徴です。
症状には、不安、ストレス、自尊心の低下、孤独感、疲労、睡眠障害などがあります。社会的な孤立やパートナーシップの悪化も影響します。
カウンセリングでは、セルフケア、コミュニケーション構築などが行われます。
詳細ページ:カサンドラ症候群
2人でも、1人でも
「1人と2人のどちらが良いですか」と聞かれることがあります。支障がなければ、2人でお越し下さい。2人でお越しになって、1人ずつカウンセリングをするという形も可能です。
DV・モラハラが起きているときは、まずはお一人でお越し下さい。カウンセリングでの会話が、新たな暴力の原因になるのを防ぐためです。その心配は不要とお考えの方はお二人でお越しいただいても結構です。ご自身の判断を尊重します。
最初は2人でカウンセリングを行い、途中で1人のカウンセリングを加えることもあります。
2人のメリット・デメリット
夫婦・カップル(2人での)カウンセリングのメリットは、家庭で行われるのとは違ったコミュニケーションが可能になることです。家庭では感情的になりがちな話し合いが、「お互いに落ち着いて話し合うことができました」という感想をいただくことが多いです。
カウンセラーにとっては、2人の話を同時に聞けるので、偏りが少ない客観的な視点を持ちやすい面があります。また、2人に対して同時に働きかけることができます。
一方、パートナーの反応が気になって、気持ちを素直に表現できないことがあります。
1人のメリット・デメリット
パートナーを気にせず自由に話せます。一方、語られる内容は、あくまで個人にとっての事実であり、パートナーにとっての事実と異なることがあります。
尚、カウンセラーはそのようなことが起こりうるのを認識していますので、心配は不要です。
メリット | デメリット | |
夫婦・カップル (2人) | カウンセラーの参加で普段と異なる コミュニケーションが可能になる。 相手の理解・自分の理解・関係性の 理解が促進されやすい。 双方の立場・考えを同時に聞けるの で、カウンセラーは客観的な視点を 得やすい。 カウンセラーのパートナーへの関わ り方を見て、今までと異なる関わり 方を知れる。 | 2人の意思が違う場合(例:修復と 離婚)、望まない現実に直面させら れることがある。 パートナーの存在を気にして、率直 な気持ちを話せないことがある。 |
個人(1人) | パートナーの存在や反応を気にせず 自由に話せる。 パートナーに口出しされずにじっく り話を聞いてもらえる。 パートナーの暴力・モラルハラスメ ントなど、パートナー不在の場所で しか話せないことがある。 | カウンセラーは2人に起きているコ ミュニケーションや悪循環を直接観 察できない。 |
夫婦カウンセリング(心理療法)について
当カウンセリングルームでは、主に2つのカウンセリング手法を用います。
1つは、周囲の人との関わり方を見直し、より良い関係を築けるようにサポートする家族療法・ブリーフセラピー。もう1つは、考え方や行動パターンを見直し、より楽に、前向きに過ごせるようにサポートする認知行動療法です。