セックスレスの改善を目指すには、セックス自体に焦点を当てるより、原因探しに躍起になるより、夫婦の関係性やコミュニケーションに取り組むと解決にたどり着きやすくなります。
解決の試みが解決を遠ざけるセックスレス
セックスレスは日常会話で気軽に話せるテーマではありません。誰にも話せずに悩んでいるケースが多いです。実は半分以上の夫婦がセックスレスと言われています。
また、解決を目指して話し合いなどを試みるけれど、逆に解決が遠のく悪循環を重ねているケースがしばしばあります。

①ストレス ➡ ②パートナーに改善を訴える ➡ ③パートナーはプレッシャーを感じる ➡ ④ますますできない ➡ ①に戻る
原因探しは解決につながらない(ことが多い)
以下はセックスレスの原因としてよくあげられるものです。
- 忙しい、疲れている、早く寝たい
- 気持ち良くない、痛い
- 性的なコンプレックスがある
- 以前に拒否されて誘えなくなった
- 自分が誘うと拒否するのに勝手すぎ
- 家の中に子どもがいるとそんな気にならない
- そもそもしなくて良いと思っている
- 配偶者が求める頻度が多すぎる
- 配偶者に性的魅力を感じなくなった
- コミュニケーションできない(なのにセックスなんて)
- 配偶者が嫌い(なのにセックスなんて)
- セックスに自信がない(自信をなくした)
これらを原因とするのに異議はありません。しかし、決定的な原因かと言われると、そうではないケースが多いと経験から思います。
どの夫婦にも、大なり小なり配偶者への不満があるものです。それらは夫婦関係を破綻させるほどのものではなく、不満を上回る満足があるはずです。だからこそ、夫婦を続けているはずです。
セックスレスの相談では、「夫婦関係はむしろ良いのに」という夫婦が多いです。原因探しは既に2人で済ませています。カウンセリングで原因探しを行っても役に立たないケースが多いです。
関係の小さな変化が解決につながる
腰痛に悩まされていたとき、あるYouTubeのアドバイスを実践すると改善しました。改善してからふと思ったのは、セックスレスのカウンセリングに似ているでした。
背中や足の筋肉が固くなると、その筋肉で吸収する負荷を腰で受けることになります。腰に通常以上の負荷がかかり、腰痛が起こります。筋肉をほぐすストレッチを紹介するYouTubeでした。今も続けています。
セックスレスを腰痛に例えると、夫婦関係の歪みが固くなった筋肉に相当します。
夫婦関係の歪みは小さく起きて、少しずつ積み重ねます。夫婦関係を破綻させるものではありませんが、セックスを避けるには十分なほどになることがあります。小さいので本人が自ら気づくのはむずかしいようです。
子どもは毎日成長しています。親が気づきにくい日々の成長も、たまに会う祖父母は「大きくなったなー!」と驚きます。本人たちが気づきにくい小さな歪みも、第三者は気づきやすいものです。カウンセラーは関係の見方を訓練しています。
セックスレスのカウンセリングでは、ほとんどの場合、セックスだけを扱いません。夫婦関係全体を扱うことで解決を目指します。また、夫婦のトラブルにはコミュニケーションに問題のあるケースが多く見られます。コミュニケーションに取り組むのも有効です。
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