
山崎 孝(公認心理師・ブリーフセラピスト・家族相談士)
不倫・浮気の終わりは解決でも、再構築のスタートでもありません。された側はスタートラインの遙か後方にいる状態がほとんどです。スタートラインにたどり着き、スタートを切り、何とかやっていけそうと実感する。その過程をサポートします。
個人カウンセリング:60分・8,000円
夫婦カウンセリング:90分・12,000円
体験カウンセリング:30分・4,000円
※ 税込価格
再構築に必要なプロセスをあげてみます。取り組む順番は前後することがあります。
不倫・浮気の相談に来られる夫婦・カップルは多くの場合、来談前に2人で解決の努力をされています。しかし、感情をぶつけるだけで終わったり、時には感情のぶつけ合いに発展したりして、努力が報われずに疲れ切っていることがめずらしくありません。
傷つけられた側の心の中には、悲しさ、苦しさ、孤独感、虚しさ、無価値感など、たくさんの感情が整理されずに詰まっています。それらは怒りとして表現されることが多く、傷つけた側に真意が伝わりにくく、誤解されることもあり、さらなる傷つき体験になることもあります。
カウンセリングでは、それらの気持ちを言語化するサポートを行います。言語化の過程で傷つけられた側も初めて、自分の気持ちに気づくことがあります。言語化することで、傷つけた側に怒りの下に隠れた真意が伝わりやすくなります。
傷ついた感情や感覚は、断片化されて整理されずに冷凍保存された状態にあります。安全な場所で何度も語ることで整理されて、徐々に過去のものになっていきます。それを聞くのは傷つけた側の責任です。
傷ついた心のケアの主役は傷つけた側です。残念ながらカウンセラーは主役になりません。伴走者です。何度も語られる話を聞きながら、整理されるプロセスを一緒に取り組みます。与えた傷の大きさ・深さの理解を深めていきます。
毎日のように感情をぶつけられていると、自分の責任とわかっていても、心が折れそうになることもあります。傷つけた側の心のケアも必要となります。それはカウンセラーが担えます。傷ついた心のケアには、傷つけた側の心もケアも必要です。
そのようなプロセスを積み重ねることで、親密性の回復を図ります。
親の不倫・浮気は子どもなど家族の心に悪影響を与えています。家族のケアが必要になる場合もあります。
以上のプロセスがある程度進むと、二度と同じことを繰り返さないための取り組みを行います。多くの場合、夫婦の問題はコミュニケーションの問題から生じています。信頼を育てるのもコミュニケーションから始まります。
すべての行動が相手に何らかの影響を及ぼします。すべての行動がコミュニケーションなり得ます。その観点からコミュニケーションを考えます。
親から得られなかった愛情をパートナーに求めるなど、個人の問題が夫婦関係の中で表面化することがあります。パートナーとしての愛情より、親としての愛情を求められるのに疲れて、それが夫婦の問題に発展することがあります。
夫婦の問題と個人の問題を同時並行的に取り組むこともあります。
不倫・浮気からの再構築を目指すお二人をサポートします。カウンセリングの詳細は以下のページをご覧下さい。
傷つけられた側の心の傷の深さは、傷つけた側の想像を大きく上回ることがあります。
傷の深さを理解するにはトラウマ(心的外傷)の理解が役立ちます。本当のトラウマとは、「○○がトラウマで〜」と日常会話で話すような軽いものではありません。生死に関わるような体験によって負う心の傷です。
PTSD(心的外傷後ストレス障害)として知られています。その定義を紹介します。
PTSD(Post Traumatic Stress Disorder :心的外傷後ストレス障害)は、死の危険に直面した後、その体験の記憶が自分の意志とは関係なくフラッシュバックのように思い出されたり、悪夢に見たりすることが続き、不安や緊張が高まったり、辛さのあまり現実感がなくなったりする状態です。
自分の存在が脅かされる体験です。昨日まで安心・安全な世界が、危険な世界に変わった体験です。
不倫・浮気されて傷ついている人にPTSDの症状を説明すると、「その通りです」と返ってくることがよくあります。
侵入症状
つらい記憶や感情が突然よみがえる。悪夢見る。フラッシュバックが起こる。
回避症状
つらい記憶を思い出させるような人物、事物、状況や会話を回避する。
否定的な考えや気分
感情を麻痺させることによって苦痛を避けようとする。やさしさや愛情などプラスの感情も感じられなくなる。
過覚醒
常に神経が張り詰めている。怒りっぽくなる。イライラしやすい。集中できない。いつも警戒している。
穏やかに会話していても、急に様子や態度が変わったりすることがあります。ふいに、もしくは何かのきっかけで思い出したのかもしれません。侵入症状によるものかもしれません。
不倫・浮気を思い出させるような場所や物事を避けるようになります。回避症状と考えられます。あえてそのような場所に行って、プラスの思い出で上書きするんだ、とおっしゃる方もいます。
私たちは苦しみなど苦痛な感情を避けるために、感情を麻痺させることがあります。自分を守ろうとする心の営みですが、家族や友人への愛情などプラスの感情も麻痺させてしまいます。
これまで安全と思っていた世界が危険なものに変わりました。常に危機に備えて緊張します。ちょっとしたことに過敏に反応します。同じことを何度も繰り返し聞くのは安全確認でしょう。何度確認しても安心できません。
カウンセリングでは、これらの傷のケアを含めて、再構築に向かうお二人をサポートします。