【新型コロナウイルス感染症】対策について

離婚について

どんなに親密な夫婦でも、スレ違いや諍いが起こるのは避けられません。「離婚」の文字が頭をよぎったことがない夫婦は少数だと思います。

日本でも離婚は一部の人のことではなくなってきました。離婚件数は2002年(平成14年)の289,836件をピークに緩やかな減少傾向にありますが、年間20万件超が続いています。

離婚に関するデータ(2019年)

データの出所は厚生労働省の「人口動態統計」です。

離婚件数

2019年(平成31年・令和元年)は208,496件でした。ちなみに、2019年の婚姻件数は599,007件でした。

過去10年の離婚件数は以下の通りです。

年度件数年度件数
2010年251,3792015年226,238
2011年235,7202016年216,856
2012年235,4072017年212,296
2013年231,3852018年208,333
2014年222,1152019年208,496

同居期間別離婚件数

結婚5年未満の離婚件数が最も多いのはよく知られています。数字は2019年の確定数です。

同居期間件数
5年未満63,826
5〜10年40,052
10〜15年27,220
15〜20年22,629
25〜30年10,924
30〜35年5,283
35年以上6,362
不詳14,373
合計208,496
  • 同居10年までの離婚件数が全体の半数を占めています。
  • 同居20年超を合計すると40,396件となり、5〜10年とほぼ同数となります。

親権を行う子(20才未満の未婚の子)がいる離婚件数

親権を行う子(20才未満の未婚の子)がいる離婚件数は118,664件で、親権を行う子がいない離婚件数は89,832件です。親が離婚した子どもの数は205,972人です。

親権を行う子の数離婚件数
0人89,496
1人55,251
2人44,566
3人14,961
4人3,059
5人596
6人165
7人40
8人16
9人8
10人以上2
合計208,496

離婚の理由

以下の表は、最高裁判所の『司法統計年報』(平成31年/令和元年、家事事件編)から抜粋したデータです。申立て総数が約6万件で、調停離婚成立が約2万3千件です。離婚全体の1割程度であることをあらかじめご了承下さい。

離婚の理由
1位性格が合わない性格が合わない
2位精神的に虐待する生活費を渡さない
3位異性関係精神的に虐待する
4位家族親族と
折り合いが悪い
暴力を振るう
5位浪費する異性関係
最高裁判所 2019 司法統計年報 より抜粋して編集。その他を除いた上位。

夫妻ともに「性格が合わない」が第1位です。夫の6割、妻の4割が理由としてあげています。

「性格が合わない」という漠然とした理由の中には、束縛がキツい、プライバシーの侵害などが含まれるようです。お互いのスマホを見せ合う夫婦もいるようですが、夫婦といえども一定のプライバシーを尊重するべきという考えが多数派のようです。

理由はわからないけど、一緒にいるのがどうしてもイヤになった。それも「性格が合わない」に含まれるようです。そう言われた側は、どうしようもないと思うでしょう。私でも同じように思うかもしれません。

そう言われた側は、浮気を疑うかもしれません。実際に浮気だったケースもあれば、そのようなことはまったくなかったというケースもあります。

パートナーとのスキンシップが苦痛になった。セックスレスになった。そのように訴える人の話を伺うと、ガマンを積み重ねた結果がそうさせたということがあります。一つ一つは小さなことでも、積み重なって大きくなり、無意識や身体が拒否反応を示すことがあるようです。

スレ違いや諍いが起きるのは必然です。そのとき、お互いが一定の納得感を得られる着地点に到達できれば完了させられます。未完了のままだと不全感が残ります。時間とともに感情は治まりますが、火種を抱えたままの状態になります。

良いコミュニケーションは完了をもたらしてくれます。悪いコミュニケーションは状況をさらに悪化させます。夫婦・カップルカウンセリングでは、コミュニケーション改善のサポートがとても重要になります。

最高裁判所の司法統計年報は以下より参照できます。

離婚のプロセス

インターネットの掲示板などで行われている夫婦関係の相談を見ると、「私なら離婚する」と威勢の良い言葉が書き込まれていることがあります。匿名で書き込める安心感から勢いで書き込む人もいるのでしょう。

実際は、離婚はそんなに簡単なことではありません。離婚に至るまでに関係の悪化で疲弊しています。離婚後の生活、経済的なこと、子どものこと。離婚経験者の多くが本当にキツイ体験だったと言います。

カーターとマクゴールドリックによる離婚のプロセスと発達課題について紹介します。子どもがいる家族のモデルです。

段階発達課題
離婚の決心夫婦関係の問題を解決できないことを受け入れる。
結婚生活がうまくいかなかったことを受け入れる。
夫婦関係における自分の責任を認める。
別れる計画を立てる子どもの養育・面会・経済面について協力して取り組む。
離婚について親など親族と話し合う。親族への対応を考える。
別居家族を失うことに対する喪の作業(悲しんだり嘆いたりする)。
配偶者・子どもとの関係の再構築。経済面の立て直し。
配偶者や配偶者の家族との関係を保ち続ける。
離婚家族を失うことに対する喪の作業(悲しんだり嘆いたりする)。
関係修復の幻想を捨てる。
結婚に対する希望、夢、期待を取り戻す。
離婚後元配偶者と協力的関わりができる新しい関係を築く。
子どもに対して親としての責任を持つ。

子どもへの影響とケア

子どもがいる夫婦の離婚では、子どもへの影響が最も大きな心配です。

子どもが示す反応は年齢(発達段階)によって異なります。しかし、傷ついて不安を抱えているのは共通するはずです。不安や怒りなどの感情表現はもちろんのこと、問題行動さえ正常な反応かもしれません。むしろ、そのような反応を全く示さないほうが問題かもしれません。

子どもに必ず伝えたいのは、離婚は子どものせいではないこと、夫婦としてうまくいかなかったけれど親としての愛情は変わらないことです。親との面会は子どもの権利です。子どもには元配偶者とも円満な関係が続けられるように協力するべきです。

タイトルとURLをコピーしました