周囲にうつ病の人がいたら
2024.07.22
執筆者:山崎 孝(公認心理師・ブリーフセラピスト・家族相談士)
うつ病の人をサポートすることは、その人の回復に大きな影響を与えます。しかし、適切なサポートの仕方がわからず、戸惑う人も多いかもしれません。以下のポイントを参考にしてください。
話を真摯に聞き、気持ちを受け止める
- 批判や否定をせずに、相手の気持ちをそのまま受け止めます。
- 「そう感じるのは当然だと思います」など、相手の気持ちを認める言葉をかけます。
「頑張れ」「元気出せ」などの励ましは控える
- これらの言葉は、かえって相手を追い詰めてしまう可能性があります。
- 代わりに「一緒に乗り越えていこう」など、寄り添う姿勢を示す言葉がけが効果的です。
無理に活動を勧めず、本人のペースを尊重する
- 「気分転換に出かけよう」と誘うのは控えめにします。
- 本人が望む場合は、短時間の散歩など負担の少ない活動から始めるのが良いです。
専門家への相談を勧める
- 「一緒に病院に行ってみない?」など、専門家への相談を促します。
- 必要であれば、予約や付き添いなど具体的なサポートを提案します。
具体的な手伝いを申し出る
- 「何か手伝えることはある?」と聞くより、「食事の準備を手伝おうか」など具体的に提案するほうが効果的です。
自殺のサインに注意を払う
- 「死にたい」という言葉を軽く受け流さず、真剣に受け止めます。
- 専門家のサポートを得るなど、適切な対応をとることが重要です。
長期的な視点を持つ
- うつ病の回復には時間がかかります。焦らず、長期的な視点でサポートを続けましょう。
自分自身のケアも忘れずに
- サポートする側も疲れてしまっては続きません。自分の時間も大切にし、必要に応じて他の人にも協力を求めましょう。
大切なのは、温かく見守り、必要なときにそっと手を差し伸べることです。完璧なサポートを目指す必要はありません。あなたの存在自体が、大きな支えになるはずです。
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