うつ病の原因
2024.07.22
執筆者:山崎 孝(公認心理師・ブリーフセラピスト・家族相談士)
うつ病の原因は一つではなく、複数の要因が絡み合って発症すると考えられています。主な要因として以下のようなものがあげられます。
ストレス
- 仕事や学業での過度なプレッシャー
- 人間関係のトラブル
- 経済的な問題
- 長時間労働や睡眠不足の継続
これらの強いストレスが長期間続くことで、心身のバランスが崩れ、うつ病のリスクが高まります。
生活環境の変化
人生の大きな転換期には、ストレスや不安が高まりやすく、うつ病のきっかけになることがあります。
遺伝的要因
家族にうつ病の人がいる場合、うつ病になりやすい傾向があります。ただし、これは「必ずうつ病になる」ということではなく、なりやすさの傾向を示すものです。
脳内の化学物質のバランス
セロトニンやノルアドレナリンなど、気分を調整する脳内の化学物質(神経伝達物質)のバランスが崩れることで、うつ病が引き起こされると考えられています。
性格傾向
完璧主義、真面目すぎる、他人の評価を気にしすぎるなどの性格傾向が、うつ病のリスクを高める可能性があります。
身体疾患
甲状腺機能低下症、がん、慢性疼痛などの身体疾患が、うつ病の引き金になることがあります。
季節の変化
冬季うつ病のように、季節の変化がうつ症状を引き起こすこともあります。
これらの要因は、それぞれ単独で作用するのではなく、複雑に絡み合ってうつ病の発症に関わっています。誰でもこれらの要因を経験する可能性があるため、「うつ病になるのは弱い人だ」というのは間違いです。むしろ、現代社会に生きる誰もがうつ病のリスクを抱えていると言えます。
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