【クライエントの声】重たい気持ちが消えて自信めいたものができたように思います

執筆者:公認心理師・山崎孝

※ご本人の許可をいただいて紹介しています。

Mさん(女性)は長年、職場の人間関係の悩みを抱えていらっしゃいました。対話を重ねる中で、ルーツは父親との関係にあるとお気づきになりました。

【カウンセリングを受けたきっかけ】

男性ばかりの職場に勤務し、他愛のない会話を楽しめる相手もいない中、それなりに人間関係を築こうとするも、自分に自信が無いためか、些細なことで気分が激しく落ち込んだり、愚痴や嘲笑ばかりの会話が常態化している雰囲気に不安や苛々が募り、その不満を家庭内で一気に噴出させることが続いたため、このままでは自分が潰れてしまうとカウンセリングを探していたところ、先生にお世話になることになりました。

【カウンセリングを受けての変化】

専門医に頼るほどではなく、話を聞いてもらいたい、話すうちに自分の頭も気持ちも整理されるかもという思いで受けました。先生からのアドバイスで、思考の癖や苛々のメカニズムがわかるようになり、モヤモヤしていた気持ちがクリアになってきました。父親との関係も悩みの一つでしたが、その件も話していくうちに自分を許すことができて気持ちが整理されていきました。

【カウンセリングを終えて】

通い始めた頃の重たい気持ちがすっかり消え、自信めいたものができたようにも思いますが、正直言って「これで大丈夫!」と自分に太鼓判を押せる状態ではありません。カウンセリングを終えてからも気分の波はあり、自分を責めたり主人に思いの丈をぶつけたりすることもありました。でも、諦めずにいつも気分良く過ごせるよう、自分の気持ちに耳を傾けつつ調整しながら緩やかな右肩上がりを目指して過ごしたいと思います。なるべく自分の力で切り抜けるようにしたいのですが、どうしても辛くなったら心のカウンセリングに頼ることも大事だなと今回初めて受けてみて思いました。

”正直言って「これで大丈夫!」と自分に太鼓判を押せる状態ではありません。”と感じるのは、カウンセリングの終結を決められた多くの方に共通する感情です。毎回のセッションは濃密な時間だったはずです。それがなくなるのですから起きて当然の気持ちだと思います。

終結をもって完全に終了ということではありません。新しい枠組みの定着促進や再発防止のためのフォローアップセッションも行っています。時期の目安は終結より、3ヶ月後、半年後、1年後程度です。フォローアップセッションを受けやすい提案もさせていただきます。