勝つ音楽と楽しむ音楽

執筆者:公認心理師・山崎孝
コンクール

勝つ音楽

去る8月14日(金)、グランキューブ大阪で行われた大阪府吹奏楽コンクール中学校Aを鑑賞しました。目当ては次女が所属する豊中11中吹奏楽部。

一昨年は3出休み。昨年は長女の代でした。シードでいきなり関西大会から。そして、全国に手が届きませんでした。中学の3年間で吹奏楽コンクールのステージに上がったのは一回きりとなりました。

新年度から次女の代になりました。次女の口から危機感をにおわす言葉を都度聞いてました。今年はヤバイんじゃないの?と心配していました。

そんな経緯もあり、ドキドキしながら聴いてました。

ふたを開けてみれば、よい出来だったと思います。親バカ補正がかかった大いなるひいき目がありますが、大阪府でトップを争えるであろう演奏だったと思います。

先輩たちのリベンジを果たすべく関西大会に挑みます。全力を出し切れば良いという気持ちもあります。しかし、良し悪しは別にして、コンクールは勝負の舞台でもあります。全国への切符を勝ち取ってほしいです。

キャンディーコンサート

アルカイックホール

翌8月15日(土)、尼崎のアルカイックホールにて、大阪桐蔭高校吹奏楽部のキャンディーコンサートを鑑賞しました。

第1部は、招待された豊中11中と大阪桐蔭高校による吹奏楽コンクールの課題曲と自由曲でした。前日に引き続き、豊中11中の課題曲と自由曲を聴くことができました。

ホールが変われば音も変わりますね。前日同じ演奏を聴いたばかりなので違いがわかりました。グランキューブで良い音が、アルカイックホールでも良い音とは限らないと感じました。

大阪桐蔭はさすがでした。課題曲は豊中11中と同じでした。豊かな音色と細かいところまで気が行き届いているところに違いを感じました。

楽しむ音楽

8月15日(土)は大阪府吹奏楽コンクール高校Aが行われました。大阪桐蔭は朝一で出場して、結果も聞かずに尼崎に移動してこの演奏会を行いました。吹奏楽コンクールの日程が決まる前にホールを押さえていたからとのことでした。

その話を聞いて、大阪桐蔭高校吹奏楽部の本質が表れていると思いました。

大阪桐蔭の梅田先生は「コンクールを目標にするな」「3年間、素晴らしい音楽の体験をしよう」と生徒に言います。吹奏楽コンクール、マーチングコンテストは吹奏楽部にとって大切なイベントですが、最大の目標ではないんですね。全員参加の演奏会を最も大切にしているのでしょう。

キャンディーコンサート

第2部は創作オペラ。2月の定期演奏会に聴いて以来2回目。前回以上に感動しました。完成度が上がってる感じ。

第3部はステージマーチングあり、リクエストコーナーありで、会場が一体になって盛り上がりました。

前日聴いたのは勝つための音楽でした。楽しみましたが緊張もありました。親が緊張しても仕方ないのですが。。。

この演奏会では、ゆったりリラックスして「音」を「楽」しみました。コンクールの真剣勝負もいいのですが、私はこちらのほうが好きかもしれません。