Equality, Equity, & Freedom – ART + marketing
夫婦関係悪化の原因に家事・育児分担があります。「平等」や「公平」というキーワードが語られます。
平等(equality)と公平(equity)の違い
平等(equality)と公平(equity)。似て非なるとはこのことです。違いを意識せずに使っていることも多いでしょう。最初の画像を見れば違いは一目瞭然ですが、辞書の定義も紹介します。
びょう‐どう〔ビヤウ‐〕【平等】の意味
[名・形動]かたよりや差別がなく、みな等しいこと。また、そのさま。「利益を平等に分配する」「男女平等」(goo辞書より)こう‐へい【公平】の意味
[名・形動]すべてのものを同じように扱うこと。判断や処理などが、かたよっていないこと。また、そのさま。「公平を期する」「公平な判定」(goo辞書より)
平等と公平の例で思い浮かぶのは以下です。
- 能力や成果に関わらず報酬が同じなのは【平等】、能力や成果に応じて報酬が変わるのは【公平】
- 誰もが同じ割合で負担する消費税は【平等】、収入に応じて課税額が変わる所得税は【公平】
- お互い毎月同額を家計に入れるのは【平等】、収入から同じ割合を家計に入れるのは【公平】
- 家事・育児負担を50:50にするのは【平等】、可処分時間に応じた負担割合にするのは【公平】
何となく、平等はしんどそうですね。
誰のための【平等】または【公平】か
「夫婦において平等と公平のどちらが望ましいですか?」と私が問われたら、「どちらがというのはありません。重要なのは、平等または公平が『誰のためなのか』だと思います」と答えます。
最初の画像を改めて見てみましょう。「どちらが望ましいですか?」と問われると、多くの人が右側の【公平(equity)】を選ぶと思います。そう感じるのは、(お父さん?の)子どもたちへの愛情が感じられるからです。
収入に差がある夫婦にて、収入の多い方が「お互い同程度のお金を自由に使えるようにしよう」と平等なおこづかい制をパートナーに申し入れました。パートナーは、ありがたいと思うでしょう。
収入の少ない側が「自由になるお金に差があるのは不公平。収入に応じた額を家計に入れることにしよう」と申し入れました。公平ではありますが、良い印象を持ちにくい思います。
血のつながりがない夫婦の土台となるのは、情緒的な絆のはずです。結局のところ、相手への思いやりがこめられていたら、平等でも公平でもうまくいくはずです。