損得で決める

執筆者:公認心理師・山崎孝

カウンセラーになるために毎日学校へ通っていたときのこと。

私はいつも講義室の最前列に座ってました。

先生の講義をカブリつきで聞いてました。

ある日の休憩中。隣の女性に問いかけられました。

「迷ったとき、どのようにして決断しますか?」

「そうですね〜」

「最後は『損か得か』で決めますね〜」

って答えました。

すると突然、先生が

「そうや!」

と一言。

私の言葉を聞いた彼女は、何も言いませんでした。

しかし、表情には嫌悪感がありありと見られました。

「何て嫌らしい考えなんだ!」

と顔が言ってました。

混んでる電車内で

他の乗客に触れたり当たったりしながら

時には狭い隙間に肩をこじ入れるようにして

移動する人を見ることがあります。

ごめんなさい。

心の中で「バカだなあー」って思ってます。

そんなことされると不快です。

にらみつける人がいるかもしれません。

にらみつけられると不快です。

お互いが不快になります。

な〜んにも得なことがない。

「すみません。後ろ通ります」

「後ろ通して下さいますか」

「どうぞ」

「ありがとうございます」

気持ちよく譲って譲られた方が「得」ですよね。

外食してるとき

注文の品を持ってきてくれたら「ありがとう」

店を出るとき「ありがとう」と言います。

買い物も同様です。

不快な思いをしたときは言いませんけど。。。

気持ちよくサービスしてもらって

気持ちよく過ごすほうが「得」ですよね。

「損か得か」は、そういう意味なんです。

最後は損得で決めます。