目指せ関西大会
1月11日(月)、中学3年生の次女が、北摂管打楽器ソロコンテストに挑みました。北摂管打楽器ソロコンテストとは、全日本中学生管打楽器ソロコンテストの関西大会予選です。
昨年、長女がこの大会を勝ち抜き関西大会へ出場しました。次女は優秀賞をもらったものの、関西大会には届きませんでした。
ちなみに、兄の中学3年生時は、優秀賞にも届きませんでした。演奏の技量に限っては、妹たちが兄を超えたのかもしれません。しかし、他は兄が圧勝です。妹たちは兄の足下にも及びません(笑)
次女のパートはコントラバス。彼女が会場について審査員を確認したとき、絶望した様子でメールを送ってきました。
「審査員、コントラバス(奏者)の人やろ?」
「コントラバスに厳しい人やねん」
「ああ、もう代表無理やわ」
真剣な姿を親に見せない子なんですが、見せないだけで本気でやってるんやなーと改めて。
演奏は良かったです。素人目(耳?)にも昨年からの上達が感じ取れました。
結果は優秀賞止まり。言葉は交わしませんでしたが、表情から落胆の様子が伝わってきました。しかし、帰宅したときには気持ちの整理がついていたようです。切り替えが早い。
うつ病を再発しやすい人、再発しにくい人
次女の様子を見て、マインドフルネスが思い浮かびました。
認知療法による、うつ病再発防止についての研究によると、再発しやすい人には2つの特徴が見られたそうです。
1つ目は、うつ病の経験者は、わずかな落ち込みによって悲観的な思考パターンが引き起こされやすいこと。思考パターンとは、認知の偏りと呼ばれるものですね。認知療法を知る人には既知のことです。
2つ目は、反すう思考。再発しやすい人は、過去の失敗や将来の不安が浮かぶと、それについて何度も反すうします。そして、後悔や不安がどんどんふくらんでいきます。
再発しにくい人は、必ずしも認知の偏りが変化したのではなく、思考の内容を評価するために「思考から離れる」ことを繰り返した結果、物事のとらえ方にシフトが起こったからと考えられました。
以上のことから再発防止には、ネガティブな思考から「距離を置く」こと、思考を反すうする余裕を与えないことが必要と考えられました。
次女は天然でそれをやってるようです。
思考から「距離を置く」方法
後悔や不安にとらわれているときは、それらの思考や感情に巻き込まれて翻弄されています。それらの思考や感情から距離をとることで、落ち着きを取り戻せることがあります。
思考や感情を紙に書く
具体的な方法としては、思考や感情を紙に書くことです。紙に書くことにより、少し引いたところから観察できるようになります。
気がかりを外に出して眺める
フォーカシングという心理療法に「クリアリング・ア・スペース」という技法があります。心の中にある気がかりを取り出して、しっくりくるところに置くイメージをします。
置くだけで楽になったり、治療効果を発揮することもあります。
「こころの整理学」という書籍に、「クリアリング・ア・スペース」を活用・応用した色々な方法が紹介されています。
「今、ここ」にいれば反すうしない
近年話題のマインドフルネス。マインドフルネスとは、「今、ここ」を意識して、「今、ここ」に注意を向けることです。そのままですね。
「今、ここ」にいるトレーニングを瞑想によって行います。ストレス低減やうつ病などに効果があることから心理療法にも取り入れられています。
マインドフルネス瞑想において、浮かんでくる雑念の対処に使われる方法を紹介します。
感情にラベルを貼る
イラッとしたら、その気持ちを追い出そうとせずに、「イライラ」や「怒り」などのラベルを貼ります。そして、その言葉を心の中で確認します。
「イライラ」「イライラ」と心の中でつぶやいているだけで、その気持ちが和らいでいくのを感じられるかもしれません。
不快な気持ちは、追い出そうとすればするほどしがみついてきます。一旦認めて受け入れてしまうと、かえって手放しやすくなります。
イヤな思考を流してしまう
以前、NHKの「ためしてガッテン」で紹介されていた方法です。
目を閉じて、きれいな川を思い浮かべます。雑念が生じたら「雑念」などとラベルをつけます。雑念を流れてきた木の葉に乗せます。木の葉が、さーっと流れていくのをイメージします。
どちらにしても、雑念は一旦認めて受け入れてから、手放すようにします。
興味のある方は以下の書籍が参考になると思います。
はじめてのマインドフルネス ――26枚の名画に学ぶ幸せに生きる方法
このページ全体の参考文献:新世代の認知行動療法 熊野宏昭 日本評論社 2012年