うつ病予防のためにできること
2024.07.22
執筆者:山崎 孝(公認心理師・ブリーフセラピスト・家族相談士)
うつ病を完全に予防することは難しいですが、リスクを減らし、心の健康を維持するために日頃から心がけられることがあります。
規則正しい生活
- 一定の時間に起床・就寝し、体内リズムを整えます。
- バランスの取れた食事を規則正しく取ります。
- 睡眠時間は7-8時間を目安に、十分な休養を取りましょう。
適度な運動
- 週3回、30分程度の有酸素運動を心がけます。
- ウォーキングやジョギング、水泳など、自分に合った運動を選びましょう。
- 運動には気分を改善する効果があります。
ストレス管理
- 瞑想やヨガ、深呼吸法などでリラックスする時間を持ちます。
- 「今できること」と「今はできないこと」を区別し、自分にできる範囲で物事に取り組みます。
- 完璧を求めすぎず、「ほどほど」を心がけましょう。
趣味や楽しみ
- 好きなことや楽しいと感じることを定期的に行います。
- 新しい趣味にチャレンジするのも良いでしょう。
- 小さな喜びや達成感を日常的に味わうことが大切です。
人とのつながり
- 家族や友人との良好な関係を保ちます。
- 困ったときに相談できる人や場所を持っておくことが役立ちます。
- SNSだけでなく、実際に会って交流する機会も大切にしましょう。
自己理解を深める
- 自分の感情や思考パターンを客観的に観察する習慣をつけます。
- 日記をつけるなどして、自分の内面と向き合う時間を持ちます。
- 考えや気持ちを書き留める日記は、カウンセリングを受ける際にとても役立ちます。
適度な休息
- 仕事や家事に追われすぎず、適度な休息時間を確保します。
- 「何もしない時間」を持つことも大切です。
生活環境の整備
- 整理整頓を心がけ、快適な生活空間を作ります。
- 自然光を取り入れるなど、明るい環境づくりを心がけましょう。
アルコールや薬物への依存に注意
- 過度の飲酒は避け、適量を守ります。
- 薬物依存は深刻な問題を引き起こす可能性があるので、絶対に手を出さないようにしましょう。
- 定期的な健康チェック
- 年に1回は健康診断を受けるなど、身体の健康管理も大切です。
- 身体疾患がうつ病のリスクを高める場合もあるため、早期発見・早期治療が重要です。
自分にとっての「心の健康法」を見つけ、実践することが大切です。ただし、これらの方法を実践していても、うつ病になることはあります。その場合は、自分を責めることなく、専門家の助けを求めて下さい。
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